R指定 腕のなかの幸福 〜別エンディング〜

こちらは「腕のなかの幸福」のもうひとつのエンディングです。 どーしても我慢できなくて、こっそり書いちゃってました。(^_^;) ……メインディッシュを頂く……前に、我慢できなくて味見しちゃった美馬サマの話です。 Rです☆苦手な方は回れ右してくださいね。 あ、それから、一応続きですので 読まれていない方は先に「腕のなかの幸福」をお読みになってくださいませ。 それではどうぞ。 ***** 「ありがとう、花純」 「……どういたしまして」 美馬の髪を、細い指がゆっくりと撫でた。 花純の両手が、頭を優しく抱え、そのてっぺんに唇が降りてくる。 お返しにウエストから指を忍ばせ、美馬は滑らかな素肌に触れた。少しずつ大胆になるその動きに、花純が抗議の声を上げる。 「ちょっ……待って。お料理が冷めちゃう……」 「また温め直せばいい」 何食わぬ顔で微笑んで、花純のセーターをまくりあげ、唇で肌に触れた。 びくり、と花純が震える。 何度肌を合わせても慣れないようで、敏感に反応してしまうさまが愛おしい。 美馬は背中に回した手で背骨をたどり―――いきついた先にあった留め金をはずした。 弛んだ下着からのぞいた丸い胸の、下のラインに沿って、ゆっくりと舌を這わせる。 「……んっ」 花純の左腕を持ち上げ、邪魔な下着を押しやって色づいた先端を口に含む。 耐えきれずにもたれかかってきた身体を片腕で支え、優しく吸い上げる。 心ゆくまで唇と舌で堪能し、解放すると、花純の顔を見上げた。 眼を閉じ、紅潮した頬に恍惚の表情が浮かんでいるのに満足して、美馬は問いかけた。 「デザートを先に味見してもいいかな」 呼吸が乱れて答えられない花純の後頭部を引き寄せ、可愛らしく開いた唇を塞ぐ。 強引に舌を忍ばせると、やがて応えてきた。 歯列をたどり、舌を絡ませる。 何度も角度を変えて味わう長い長いキスの合間に、スカートの下に手を這わせ、下着のなかに忍び込んだ。 「やだっ……」 抗議の声を無視して、指を入れる。そこはすんなりと指を受け入れられるほど充分に潤んでいた。 指でそっとかき回すと、花純の身体が揺らぐ。 「嫌なの?……本当に?―――そうは思えないけど」 「あ……だっ、て……帰るなり、あんなキス、するから……っ」 身体の奥の、悪戯な指の動きに喘ぎながら告白する花純に、美馬はふっと笑った。 「あのキスで―――?……そうか―――だったらちゃんと応えないとね」 美馬は身を捻ってダイニングテーブルの小引き出しを開けた。 結婚した当初、家中のあちこちに用意されていたそれに、花純は驚かされたものだ。 普段一緒に暮らしていないぶん、ふたりでいるときは場所を問わずに求められるものの、美馬は花純を守ることだけは決して忘れなかった。 小さなパッケージの端をくわえ、片手で破る。 椅子に浅く腰掛けなおし、ズボンから解放した自身にかぶせた。花純の太股を手のひらで撫でるようにして、下着をおろし、右足を浮かせて脱がせ自分の膝に乗せると、熱を帯びた先端をあてがった。 身体を抱え、ゆっくりと下に降ろしてゆく。 「……っ……」 「花純……」 空気を求めて喘ぐ唇を塞がないように、そのふちにキスをする。―――華奢な腰を引き寄せながら。 痛みに耐え、眉根を寄せる表情を間近で見つめていると、より自身が張りつめるのがわかった。 狭く熱く濡れた場所に、包まれてゆく。 深くつながると、美馬は膝の間に残っていた花純の左足も抱えあげ、上に跨らせた。 「ああ……っ」 その動きでより深く引き寄せられ、耐えきれずに花純が声をあげた。 「花純、目を開けて。―――オレを見て」 涙のにじむ大きな瞳が開き、見返してきた。 「愛してる。……これからもずっと、オレと共にいて欲しい」 「あ……あたしも……愛してる、わ……」 花純のほうから頭を傾け、唇を寄せてくる。そのことに満たされ、美馬もキスを返した。 唇を合わせたまま、唐突に腰を揺らす。衝撃に花純が全身を震わせた。 徐々に激しくなる動きに、か細い悲鳴があがる。 のけぞってあらわになった白い喉に、噛みつくように口づけた。 鼓動が早まってゆく。限界が近づき、呼吸が乱れる。 花純の全身がこわばったのをみてとり、美馬は強く突き上げた。 ゆっくりと弛緩してゆく身体を抱きしめ―――自身も解き放った。 “誰かを愛して、愛されて―――そして、満たされたい” ずっと、そう願ってきた。 そんなふうに愛し合える世界中の人間に、嫉妬していた。 夢が叶ったいま、これほどの幸福があるのかと、思う。 これからもずっと。来年も、再来年も。―――永遠に、続きますように―――。 そう願うほどに、幸せな日々。 ―――どこか遠くで鐘の音がする。 外では降り出した雪が、うっすらと街を覆いはじめていた。 ***** 味見なので、さらっと、こんな感じで。(爆) ああでも……このあと「もうひとりのきみと過ごした一ヶ月」に続くんですよね〜。わははは。 人生山あり谷ありデス。(←ヒドイ) 美馬サマ、幸せだったのに……ゴメンナサイ……。 Fin.

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